ボーディング需要はどこへ向かうのか — 英国寄宿校の縮小、域内回帰、アジアの台頭(2026年版)
中国・香港の家庭はなぜ英国ボーディングを離れ、どこへ向かい、それがアジアのインターナショナルスクールと投資家に何を意味するのか
Version 1.0 (2026) · 2026年9月8日
主な調査結果
英国 Independent Schools Council(ISC)加盟校の生徒数は2026年1月に3.5%減の526,611名となり、パンデミック前以来の最低水準となった。
ISC加盟校の寄宿生は8.2%減の57,836名で、現代のISC統計系列で最も急な年間減少。
保護者が海外に居住する非英国籍生徒は10.1%減の22,941名。同カテゴリーの新規入学者は11,442名から9,433名へ17.6%減。
中国本土出身生徒(保護者海外居住)は10.9%減の5,576名、香港出身生徒は19.2%減の3,620名。
日本はアジアの主要送り出し市場で唯一増加し、2.2%増の690名。ロシア(603名)を上回った。
ISC加盟校の留学生の93%は寄宿生であり、55.7%は Year 12–13 に在籍する。減少は寄宿校のシックスフォームに不均衡に集中する。
香港の減少の一部は統計上のカテゴリー移動である。保護者が英国に居住する香港出身生徒は、BN(O)ビザによる家族移住を背景に、2021年の496名から2025年の2,747名へ増加した。
中国の海外留学は全体として縮小している。2025年の海外留学者は570,600名で、2019年のピーク703,500名から約20%減(中国教育部/CSCSE)。
ISC加盟校は現在134の海外キャンパスで97,455名を教育し、うち44校は中国本土にある。英国式教育は、アジアを離れずに受けられるものになりつつある。
日本が視野に入り始めている。2022–23年に英国ブランド校3校が日本に開校し、2028年までにさらに2つの寄宿キャンパスが予定されている(Gordonstoun Japan 2027年、NLCS Kobe シニア寄宿 2028年)。ただし定員はタイやマレーシアに比べて小さい。
概要
第一に、英国寄宿校が中国本土・香港から失った需要は、その大半が他の欧米諸国の寄宿校へ移ったのではない。 自国内または域内に留まった。中国本土の国際・バイリンガル校、香港の国際校セクター、そしてタイ・マレーシア・シンガポールの英国ブランド校である。米国・カナダ・スイスは、意味のある規模でこの需要を吸収していない。
第二に、その域内シフトの中で、日本はタイ・マレーシアに続く選択肢として視野に入り始めている。 2022年以降、英国ブランド校3校(Harrow International School Appi Japan、Rugby School Japan、Malvern College Tokyo)が日本に開校し、NLCS Kobe が2025年に開校、Gordonstoun Japan は2027年に和歌山で全寮制キャンパスの開校を予定している。ELTエデュケーションには、中国本土の家庭から日本のボーディング校に関する問い合わせが継続的に寄せられている。規模は小さく、日本の寄宿定員は東南アジアのごく一部に過ぎないが、家庭は今や日本を英国と直接比較している。
第三に、これは学校にとっての機会である。 中国・香港に依存してきた英国寄宿校は、募集の軸を日本・台湾・東南アジアへ積極的に移している。一方、日本のインターナショナルスクールには、国内向けにとどまらず域内のボーディングの選択肢として自らを位置づける機会がある。ただし、含意の章に示す5つの条件を満たすことが前提となる。
ELTエデュケーションの2026年版レポート『Where Boarding Demand Is Going』によれば、英国寄宿校における中国・香港出身生徒の減少は、需要が他の欧米寄宿地へ移転したのではなく、域内教育へ移行したことを反映している。
引用方法: ELT Education (2026). Where Boarding Demand Is Going: UK Contraction, In-Region Return and the Rise of Asia (2026). Tokyo: ELT Education Inc. https://elteduc.com/ja/insights/reports/where-boarding-demand-is-going-2026 — 出典を明記のうえ、自由に引用・転載いただけます。
レポート全文
2. 本レポートの背景
ELTエデュケーションは、日本およびアジアの家庭に英国寄宿校への進学支援を行うと同時に、日本のインターナショナルスクールと募集・提携の面で協働している。その立場から、二つのことを同時に観察している。英国の学校からは「中国・香港からの出願が減った。日本でどう募集すればよいか」と問われ、中国の家庭からは「イングランドではなく日本の寄宿校について」の問い合わせが以前より頻繁に届く。
英国セクターに関する報道はVATと閉校に集中してきた。留学需要がどこへ行ったのかについては語られることが少なく、その中での日本の位置づけについてはほとんど語られていない。本レポートは次の三つの問いに答える。
英国寄宿校の留学需要に実際に何が起き、なぜ起きたのか。
中国本土・香港からの需要は、数字で見てどこへ行ったのか。
日本の国際ボーディング供給の現状と計画はどうなっており、この変化は日本で運営する学校、参入を検討する学校、投資家にとって何を意味するのか。
読者として想定するのは、学校の経営陣・理事・アドミッションチーム、日本市場を評価する教育グループと投資家、そして日本・東南アジアの募集環境を理解したい英国の学校である。方法論の章では、検証済み統計、市場推計、ELT自身の観察をそれぞれ区別して説明する。
3. 英国のボーディングに何が起きたか
要約: 英国のインディペンデント・セクターは、授業料への20%VAT、慈善団体向け事業用資産税減免の廃止、雇用主負担の国民保険料と年金負担の増加、そして国内の学齢人口の減少が重なり、2025年と2026年に縮小した。留学生の寄宿需要は国内の通学需要より速く減少した。著名な選抜校はほぼ影響を受けておらず、圧力は小規模・非選抜・定員未充足の学校に集中している。
3.1 ISC Census 2026 の数字
毎年1月に調査され6月に公表される ISC Census は、このセクターの一次データである。2026年調査は1,455校・526,611名を対象とし、2025年比で19,029名(3.5%)減、両年に参加した1,353校の同一校比較では3.8%減であった。新規入学は同一校比較で6.1%減。
寄宿はセクター全体より速く縮小した。調査日時点の寄宿生は57,836名で全生徒の11.0%、前年比5,199名(8.2%)減。寄宿を提供するISC加盟校は423校。
留学需要はさらに速く縮小した。保護者が海外に居住する非英国籍生徒——従来型の国際寄宿生を最もよく捉えるカテゴリー——は22,941名(全生徒の4.4%)で、2025年の25,526名(4.7%)から減少。同カテゴリーの新規入学者は11,442名から9,433名へ17.6%減。このうち93.0%が寄宿生で、55.7%が Year 12–13、41.8%が Year 7–11 に在籍する。
表1. 保護者が海外に居住するISC加盟校の非英国籍生徒(出身地別)
年 | 中国本土 | 香港 | 日本 | 全体 |
|---|---|---|---|---|
2022 | 4,882 | 5,845 | — | — |
2023 | 4,706 | 5,654 | — | 25,469 |
2024 | 5,824 | 5,075 | — | 26,195 |
2025 | 6,258 | 4,479 | 約675* | 25,526 |
2026 | 5,576 | 3,620 | 690 | 22,941 |
出典:ISC Census 2022–2026。保護者が英国に居住する非英国籍生徒は含まない。日本の2025年値は、2026年調査で報告された「2.2%増の690名」から逆算した値。
表1で本レポートの以降に関わる点が二つある。中国本土の系列は一貫した減少ではなく変動している。パンデミック期に急減し(2021→2022年、同一校比較で16.8%減)、2025年まで回復し、2026年に再び減少した。対照的に香港の系列はこのカテゴリーで3年連続減少しているが、香港について述べる節で示すように、その多くは需要の消失ではなく家族の英国移住によるものである。
2026年のその他の出身地別:ドイツ1,959名(5.5%減)、スペイン1,008名(17.2%減)、ロシア603名。日本は690名で2.2%増。
別カテゴリーである「保護者が英国に居住する非英国籍生徒」は34,273名(6.6%減)で、米国4,685名、中国本土4,631名、香港2,367名を含む。非英国籍生徒全体は57,214名で、61,750名から7.35%減。
3.2 コスト・ショック
英国のインディペンデントスクールには、約18か月の間に4つのコスト変化が重なった。
授業料への20%VAT(2025年1月1日〜)。2025年1月までの1年間で平均授業料は22.6%上昇。ISCによれば、67.7%の学校が基本通学費を平均5.0%引き下げて税の一部を吸収した。政府自身の政策文書は、長期的に私立セクターの生徒が37,000名(約6%)減少し、2024/25年の移動は3,000名にとどまると予測していた。政策への法的異議申立ては高等法院(2025年6月)と控訴院(2026年)で退けられ、最高裁は2026年5月22日に上告を許可し、2026年12月1–2日に審理が予定されている(2026年9月8日時点)。
慈善団体向け事業用資産税減免の廃止(イングランド、2025年4月〜)。Avison Young は2024年10月、課税評価額約£200,000の平均的なインディペンデントスクールで年間£80,000の負担増になると推計した。
雇用主負担の国民保険料の引き上げ(2025年4月〜)。
教員年金制度(TPS)の雇用主拠出率28.6%(2024年4月〜)。2027年4月から17.6%へ引き下げ予定。公立校と異なり、独立校には増額分を相殺する補助金がなく、多くの学校が制度を脱退した。
政策とは無関係に、国内の学齢人口は減少している。英国国家統計局(ONS)の2024年基準予測(2026年4月公表)によれば、英国の0–15歳人口は2024年半ばから2034年半ばの間に約160万人、12.7%減少する。
3.3 起きていないこと
よく言われる二つの主張には留保が必要である。
閉校数は定義に依存する。教育省(DfE)の記録では、2025年暦年のイングランドの私立校閉校は71校。School Management Plus の保守的な分析では、2025年の完全閉校は65校(主流校51、特別支援・代替校14)。ISCは別途、VAT政策変更以降に105校が運営を終了したと報告しているが、この数字には15件の合併が含まれる。これらは矛盾ではなく、測っているものが異なる。閉校した学校の大半は小規模なプレップ校と通学校であり、確立した寄宿校ではない。
著名な選抜寄宿校は実質的な影響を受けていない。20%のVATをほぼ全額保護者に転嫁しても生徒数をほとんど失わなかった学校は、まさに需要が最も強く、準備金が最も厚く、留学生構成が最も多様な学校である。セクター全体の平均値をこれらの学校に当てはめて読むべきではない。圧力は、2025年以前から定員を満たせていなかった学校と——次章の主題である——狭い留学生市場に大きく依存する学校に集中している。
4. 中国・香港の需要はどこへ行ったか
要約: 英国ボーディングを離れた中国・香港の中等教育年齢の需要の最大の行き先は、他国の寄宿校セクターではない。自国内または域内での教育である。中国本土の国際・バイリンガル校(英国ブランドのキャンパスを含む)、香港自身の国際校セクター、そしてタイ・マレーシア・シンガポールの英国カリキュラム校である。英国の「保護者海外居住」カテゴリーにおける香港の減少は、BN(O)ビザによる家族の英国移住に伴う再分類の側面が大きい。米国・カナダ・スイスはこの量を吸収していない。
4.1 中国本土:縮小と域内化
中国の海外留学は全体として縮小している。教育部と CSCSE は2026年4月、2025年に570,600名が海外留学し535,600名が帰国したと報告した。2019年のピーク703,500名に対し約20%減で、2016年前後の水準である。この数字は全教育段階(主に高等教育)を対象とする年間フローの指標である。
費用が主要因になった。新東方(New Oriental)の2026年版中国人留学生レポートは、平均の留学予算を605,000元(12年ぶりの高水準)とし、費用が大学ランキングに次ぐ第2の意思決定要因になったとしている。
縮小する総数の中で、留学先はアジアへ移っている。Sunrise International が2026年4月のWIECで示した分析——留学先国ごとの在籍ストックを集計したもので、教育部のフロー統計とは直接比較できない——によれば、米国・英国の中国人在籍はそれぞれ約4%減、カナダ2%減、豪州3%増、アジアの留学先は合計26.2%増で、日本がカナダを抜いた。Sunrise はアジアの留学先を近さ・費用・仲間ネットワークに基づく「消費」型の意思決定、従来の英語圏を「投資」型の意思決定と特徴づけており、両者は部分的にしか代替しない。
中等教育段階で最も重要な受け皿は、中国国内の国際校セクターそのものである。ISC加盟校だけでも中国本土に44キャンパスを運営し、27,190名を教育している。Sunrise の推計では、中国の国際・バイリンガル校は約468,000名を平均学費129,000元で受け入れている。2021年以降の規制——義務教育段階での外国カリキュラムの制限、中外合作学校への転換——はセクターを制約したが、上海や深圳の家庭にとって、英国ブランドのAレベル教育は、VATもビザも12時間のフライトもなしに手に入る。
4.2 香港:再分類と域内回帰
英国の「保護者海外居住」カテゴリーにおける香港出身生徒の19.2%減は、香港需要の喪失を過大に示している。2021年1月にBN(O)ビザルートが開かれて以来、多数の香港の家庭が英国に移住し、その子どもたちはISCの統計上「保護者が英国に居住する非英国籍生徒」として記録される。このカテゴリーの香港出身生徒は2021年の496名から2022年1,538名、2024年2,602名、2025年2,747名へと増加した。英国政府は2026年2月、ルート開始以来のBN(O)ビザ発給が230,000件超、渡英者が約170,000名に達したと表明している。言い換えれば、香港の従来の寄宿需要のかなりの部分が、英国の通学校需要へ変わった。
香港に残る家庭は、ますます地元で対応されている。教育局の2025年9月の頭数調査では、国際校と私立校の合計在籍が87,220名で、2022年9月比12%増、10年前比21%増となった。香港の初等・中等の総在籍が減少する中での増加である。牽引役は Top Talent Pass Scheme による本土プロフェッショナル層の流入で、制度初期の承認者は入境事務処が2023年4月に立法会議員に回答したところによれば約95%が中国本土出身であった。
4.3 目的地別比較
表2. 中国・香港の中等教育年齢の需要はどこへ向かっているか
目的地 | 最新指標 | 方向 | 学費水準(年) | 容量 | データ品質 |
|---|---|---|---|---|---|
中国本土(国際校・英国ブランド校) | 国際校在籍約468,000名(Sunrise推計)、ISC加盟校キャンパス44校・27,190名 | 最大の受け皿、規制による制約あり | 平均129,000元(推計) | 都市により異なる | 中 |
香港(国際校+私立校) | 87,220名(教育局、2025年9月)、2022年比+12% | 本土流入で拡大 | HK$150,000〜300,000超 | トップ校で待機リスト(未検証) | 高 |
英国(香港からの移住家庭、通学生) | 保護者英国居住の香港出身生徒2,747名(2025年) | BN(O)で拡大 | 英国通学費+VAT | — | 高 |
タイ | 英国ブランド校の集積。Dulwich、Wycombe Abbey(2026年8月)、SPGS、Highgate が2026–27年に開校 | 強い成長 | 平均THB 424,336 | 拡大中 | 中 |
マレーシア | ジョホールの国際校が2022年以降23校から29校へ、非ブミプトラ在籍+30.6%(2019–24年) | 中国系家庭を含む成長 | シンガポールを大きく下回る | 余裕あり | 中 |
シンガポール | 国際校約69校、主要校で12〜18か月待ち | 制約あり | SGD 28,000〜55,000超 | 逼迫(政府管理) | 中〜高 |
日本(英国ブランド校・国際ボーディング) | 日本の章を参照 | 新興 | ¥450万〜1,150万 | 小規模、2028年に向け拡大 | 中(国籍別内訳は非公表) |
米国(K-12) | 国際中等生51,478名(IIE、2024年秋)、2025年の学生ビザ発給約23%減 | 横ばい〜減少 | US$50,000超 | — | 高 |
カナダ(K-12) | 2025年の初等・中等向け許可118,160件(+6.6%)、中国は全段階で49,125件(−12.6%) | 混合 | 中程度 | 上限規制の対象外 | 中〜高 |
スイス | Le Rosey CHF 159,600(2026/27年)、生徒約400名超 | 限定的 | CHF 120,000〜160,000 | 極小 | 低 |
4.4 要因の切り分け
中等教育段階における証拠の重みの順:
費用と費用対効果。 英国のVAT、Immigration Health Surcharge、為替、中国の年間US$50,000の外貨枠が、国内・域内の代替の質の向上に対する認識と相まっている。
域内代替の質と供給。 中国・タイ・マレーシアの英国ブランド校、香港の国際校セクター、そしてQS World University Rankings 2026 に掲載された中国本土72大学が、高等教育のために国を出る必要性を減らしている。
移住と再分類(香港に特有)。
ビザ摩擦と地政学。 ISC自身の2026年調査に関するコメントは、減少の一部をVATと学生ビザ取得の困難化に帰しつつ、変化を単一の原因に帰すことはできないとしている。
VATは増幅要因であって唯一の原因ではない。中国本土の減少はパンデミック期に始まり、寄宿カテゴリーにおける香港の減少はVATより2年先行している。
5. 新興の受け皿の中の日本
要約: 日本の国際ボーディング供給は小さい——数校と数百の寄宿枠——が、2022年以降は過去数十年のどの時期よりも速く拡大し、2028年までにさらに2つの寄宿キャンパスが予定されている。ELTエデュケーションは、中国本土の家庭から日本のボーディングに関する問い合わせが継続していることを観察している。日本はタイやマレーシアの規模で英国ボーディングを構造的に代替するものではないが、アジアの家庭の選択肢に載るようになり、英国の学校は日本の家庭を優先募集市場として扱っている。本章はスナップショットであり、日本市場の網羅的な調査ではない。付録Aのトラッカーは暫定初版である。
5.1 日本の国際ボーディング供給(暫定トラッカー)
ELTエデュケーションは、英語を教授言語として留学生に寄宿を提供する日本国内の学校、および寄宿計画を公表した学校を、公開情報と直接照会に基づいて整理したトラッカーを維持している。付録Aに暫定初版を掲載し、より完全な版は別途公開する。要約は次のとおり。
表3. 日本の国際・英国ブランド校の寄宿供給(要約)
学校 | 所在地 | 開校 | カリキュラム | 寄宿 | 生徒数(最新公表値) | 年間学費(2026/27年) |
|---|---|---|---|---|---|---|
UWC ISAK Japan | 長野・軽井沢 | 2014年(2017年からUWC) | IBディプロマ、Grade 10–12 | フルボーディングのみ | 200名、70か国以上、70%が奨学金受給、日本人約30% | ¥6,690,000(授業料・寄宿費・施設費、2025/26年)+Grade 11–12は IB Years Fee ¥230,000 |
Rugby School Japan | 千葉・柏の葉 | 2023年 | 英国式(IGCSE、Aレベル)、Year 7–13 | デイ・週寄宿・フル寄宿 | 300名、30か国以上、寄宿生55% | 授業料¥450万〜550万+寄宿費¥290万〜320万 |
Malvern College Tokyo | 東京・小平 | 2023年 | IB | デイのみ(寄宿なし) | 23か国 | ¥376万〜(初年度、最低学年) |
Harrow International School Appi Japan | 岩手・安比高原 | 2022年 | 英国式(IGCSE、Aレベル)、Year 7–13 | フルボーディングのみ | 300名超、29か国、初回卒業生34名(2026年) | Year 7–8 ¥10,548,740、Year 9–11 ¥11,045,720、Year 12–13 ¥11,455,370(寄宿費込み)、入学金¥1,000,000 |
NLCS Kobe | 神戸・六甲アイランド | 2025年 | 英国式/IBパスウェイ、開校時 Grade 1–6 | シニア寄宿を2028年に予定(六甲山キャンパス) | — | Grade 1–3 ¥280万、Grade 4–6 ¥290万 |
Gordonstoun Japan(Gordonstoun School Japan West) | 和歌山 | 2027年9月予定 | 英国式 | 全寮制 | 約15haの敷地、パートナーは大阪の OCC Educational Corporation | 報道ベースで約¥800万〜1,000万(2026年8月、学校未公表) |
出典:各校ウェブサイト(学費は2026年9月8日確認)、公開声明、BCCJ、報道。特記なき限り2026/27年の学費。国籍別内訳はいずれの学校も公表していない。
2026年9月時点で、日本で留学生向けのフルボーディングを提供しているのは UWC ISAK Japan、Harrow International School Appi Japan、Rugby School Japan であり、Gordonstoun Japan(2027年)と NLCS Kobe(2028年)が2028年までにシニア寄宿の定員を追加する予定である。
在日英国商業会議所(BCCJ)は、2022–23年の Harrow Appi、Rugby School Japan、Malvern College Tokyo の開校を、2018年以来最大の英国教育の日本進出と評し、3校の定員合計で約3,000枠が加わったとしている。Rugby School Japan は2027年に500名、定員充足時に780名という目標を掲げ、ニセコ地域の京極(Kyowa)にエンリッチメントキャンパスを計画している。Harrow Appi の初回卒業生34名は2026年に、英国・米国・アジア・日本の大学から合格を得て卒業した。
5.2 英国ブランド校のアジア展開の中での日本の位置
日本での開校は、より広い動きの一部である。ISC加盟校は2026年に134の海外キャンパスで97,455名を教育しており、前年の115キャンパス・86,865名、2023年の107キャンパスから増加した。中国・UAE・タイの3か国でキャンパス数の48.5%、生徒数の約57%を占める。タイだけでも2026年に Dulwich College Bangkok、Wycombe Abbey International Bangkok(寄宿あり)、St Paul's Girls' School のキャンパスが開校し、Highgate が2026–27年に続く。
タイ・マレーシアと比べた日本の強みは、安全性、公共インフラ、北東アジアの家庭からの近さ(東京–上海は3時間以内)、G7国であることの威信であり、弱みは費用、学校外での英語環境、既存の英国カリキュラム校の圧倒的な層の厚さである。英国本国との比較は、表面的な学費が示すより接近している。ISCの平均寄宿費£14,980/学期は年額でVAT前£44,940、VAT込み£53,928であり、これにガーディアン費用、航空券、Immigration Health Surcharge が加わる。Harrow Appi の総額¥1,050万〜1,150万は最近の為替水準ではこの英国の総額と同程度であり、Rugby School Japan(フル寄宿で¥740万〜870万)と UWC ISAK Japan(¥670万)はそれを大きく下回る。日本の学校はさらに、日本の家庭がとりわけ受け入れている週寄宿・デイの選択肢を提供しており、これはアジアに拠点を置き英国を検討する家庭には存在しないものである。
5.3 学校自身の発言
各校の自己定義は、市場をどう見ているかを示している。Harrow Appi は自らを「アジアで選ばれるフルボーディング校」と位置づけ、英語・日本語・中国語でサイトを公開し、小紅書(Xiaohongshu)にも展開している。親会社の AISL Harrow は、中国本土・香港・マカオ・台湾の生徒を対象とするグループ横断の奨学金を運営する。Rugby School Japan は3年目の300名到達を発表した際、30か国以上の生徒構成と定員780名という目標を強調した。Gordonstoun Japan の根岸正邦会長は2026年8月に和歌山で開かれたシンポジウムで、スコットランド本校のセーリングとアウトドアのプログラムを再現できる海岸と山があることが和歌山を選んだ理由だと述べ、創設校長の Natasha Dangerfield 氏はこのキャンパスを同校の「英国の外への歴史的な一歩」と位置づけている。対照的に NLCS Kobe は、まず関西地域向けの通学校として自らを位置づけ、シニア寄宿は2028年に続く。
これらを合わせて読むと、二つのモデルが浮かぶ。最初から域内のフルボーディング需要を前提に設計された学校(Harrow Appi、Gordonstoun Japan、UWC ISAK Japan)と、国内のデイ・週寄宿の基盤から始めて後に域内寄宿を加える学校(Rugby School Japan、NLCS Kobe)である。いずれも、以下に述べる問い合わせのパターンと整合している。
ELTエデュケーションは、本レポートの次版で学校経営者への実名インタビューを追加する予定である。
5.4 中国の家庭は日本について何を尋ねているか:ELTの観察
2025年以降、ELTエデュケーションには中国本土の家庭から日本のボーディング校に関する問い合わせが継続的に寄せられている。件数は多くなく、統計として提示はしない。注目すべきは、そうした問い合わせが存在すること自体と、それが中国国内の学校ではなく英国の代替として位置づけられていることである。家庭が挙げる質問は実務的である。全費用を含めた場合に英国寄宿校と学費はどう比較されるか、日本で未成年が学ぶためのビザルートとガーディアンの要件、日本のキャンパスが英国本校と同じ資格を発行するか、卒業生はどの大学へ進むか。これらは中国の家庭が英国について尋ねてきたのと同じ質問であり、それが今、日本について尋ねられている——それ自体が発見である。
これらの観察は、アジアの留学先に関する「消費」型の枠組み——近さ、費用、仲間の環境——と整合しており、日本の学校が英国ボーディングへの追加ではなく代替として評価されていることを示唆する。
5.5 日本の家庭への含意
英国ボーディングを検討する日本の家庭にとって、2026–28年は例外的に有利な時期である。日本は2026年調査でアジアの主要送り出し市場のうち唯一増加した市場であり、中国・香港の寄宿生を失った英国の学校は、マーケティング、校長の訪問、奨学金のオファーを日本へ向けている。英国寄宿校の国際構成もそれに応じて変化する。中国本土・香港からの生徒は減り、日本・台湾・東南アジア・南アジア・中東からの生徒が増える。家庭は、英国の学校が過去10年のどの時期よりも入学条件に柔軟であることを期待できる一方、VAT後の全費用を予算に組み込む必要がある。11歳で子どもを海外に送ることなく英国式教育を望む家庭にとって、表3の国内の選択肢は今や妥協ではなく現実的な代替である。
6. 学校と投資家への含意
要約: 日本のインターナショナルスクールにとって、アジアからのインバウンド寄宿需要は、意図的なポジショニングを要する機会である。グループと投資家にとって、日本は小さく、早期で、参入障壁の高い市場であり、その魅力は規模ではなく希少性とブランドにある。英国の学校にとって、日本は優先市場であるが、その家庭には中国の家庭とは異なる募集アプローチが必要である。
6.1 日本のインターナショナルスクール・ボーディングスクールへ:ELTの「インバウンド寄宿需要の5条件」
日本と英国の学校とのELTの協働、そして中国・香港・台湾の家庭が実際に尋ねる内容に基づけば、域内から寄宿生を集めたい日本の学校は次の5つの条件を満たす必要がある。
非居住家庭に機能する寄宿の提供。 休暇・外泊の手配、空港送迎、ガーディアンの枠組みを備えたフルボーディング。東京の通勤圏を前提に設計された週寄宿は、深圳の家庭には役に立たない。
1ページで説明できるビザとガーディアンのパスウェイ。 家庭は日本の手続きを英国の Child Student ルートと比較し、同等の明確さを求める。
英語教育の信頼性と EAL の受け入れ能力。 域内の家庭は英国本校と同じ試験と大学進学実績を期待し、中級レベルの英語で Year 7–9 に入学する生徒向けの体系的な EAL プログラムを求める。
英国・米国の大学への可視的なパスウェイ。 初回卒業生からの進学先の公表は、最も多く求められる情報である。
生徒構成のバランス。 中国の家庭は中国人が多数派でない学校を明示的に求めており、一つの市場から集中的に募集する学校は、その市場自体を自ら制限することになる。
ELTの「インバウンド寄宿需要の5条件」とは、非居住家庭向けに設計された寄宿の提供、明確なビザとガーディアンのパスウェイ、EAL能力を伴う英語教育の信頼性、可視的な大学進学パスウェイ、生徒構成のバランスである。
6.2 日本を検討するグループと投資家へ
日本はボリューム市場ではない。魅力は希少性——大きく豊かな国における、認可された英語教授の寄宿枠の少なさ——と、アジアにおける英国ブランドの持続性にある。制約は現実的である。土地と建設のコスト、日本の学校法上の地位に至る規制ルート(一条校か各種学校かは税務、補助金の適格性、資格の認定に影響する)、地方で働く意思のある有資格の英語教員の不足、そして留学生の受け入れを補助的ではなく不可欠なものにする国内の人口減少である。2022–23年に開校した英国ブランド校3校はいずれもなお定員充足の途上にあり、Rugby School Japan が掲げる780名の目標は2028年以前には達成されない。回収期間は、寄宿舎を満たすのは域内(非日本人)からの入学者であるという前提でモデル化すべきである。
6.3 日本で募集する英国寄宿校へ
日本の家庭は、募集上重要な点で中国の家庭と異なる。意思決定はより遅く慎重で、通常は母親が主たる決定者であり、学校が日本語で、あるいは日本語を話すアドバイザーを通じて対話する姿勢が決定的である。週寄宿と短い初回コミットメントが魅力的であり、「他に日本人生徒は何人いるか」という質問は中国の同種の質問とは逆の意図で発せられる——小さな日本人コミュニティは安心材料であり、大きなものはそうでない。奨学金のオファーは有効だが、値引きではなく評価として提示すべきである。日本で成功した学校は概して、フェアへの参加だけでなく継続的な現地でのプレゼンスによってそうしている。
6.4 公開情報から学校の財務健全性を評価する
2025–26年の英国の経験は、家庭やパートナーが複数年のコミットメントを行う際に、日本の学校を含むあらゆるインディペンデントスクールに当てはまるチェックリストを与える。
定員に対する稼働率(85%超は健全、70%未満は警戒サイン)。
3期以上の営業損益。連続する赤字は財務困難の最も明確な予兆。
運営費に対する自由準備金。
監査済み会計における継続企業に関する文言。
留学生の一つか二つの送り出し市場への集中。
校地を担保とする負債、特に転用が難しい地方の校地の場合。
所有構造とグループ加盟。発表された取引が実際に完了したかどうかを含む。
英国の慈善団体である学校については、会計は Charity Commission と Companies House を通じて、生徒数は教育省を通じて公開されている。日本の学校については公開情報が薄く、それ自体がデューデリジェンス上の考慮事項である。
出典
すべて2026年9月8日閲覧。
Independent Schools Council, ISC Census and Annual Report 2026(2026年6月); 2025; 2024; 2023; 2022. isc.co.uk
Department for Education, Schools, pupils and their characteristics 2024/25. explore-education-statistics.service.gov.uk
HM Treasury / HMRC, Applying VAT to private school fees(政策文書). gov.uk
House of Commons Library, VAT on private school fees(CBP-10125). commonslibrary.parliament.uk
UK Parliament, written questions 35073(2025年3月3日)および 120535(2026年3月12日).
Courts and Tribunals Judiciary, ALR and others v Chancellor of the Exchequer [2025] EWHC 1467 (Admin); UK Supreme Court, permission to appeal decisions, 2026年5月.
Avison Young, Independent schools business rates(2024年10月).
Office for National Statistics, National population projections: 2024-based(2026年4月).
School Management Plus, Independent school closures in 2025: the list(2026年1月).
Landwood Group, UK independent schools face make or break window(2026年2月).
UK Home Office / GOV.UK, BN(O) ルートに関する声明(2026年2月).
香港教育局、国際校統計;South China Morning Post による2025年9月頭数調査の報道.
中国教育部/CSCSE、中国留学フォーラム(北京、2026年4月10日)での発表(China Daily 経由;Caixin、2026年4月20日).
New Oriental, 2026 Report on Chinese Students' Overseas Study.
Sunrise International, Trends in Chinese International Education 2026(WIEC、2026年4月).
ISC Research, Global International Schools Snapshot 2026.
US Immigration and Customs Enforcement, SEVIS by the Numbers 2024; Institute of International Education, Open Doors 2025; US Department of State, 月次非移民ビザ発給統計.
Immigration, Refugees and Citizenship Canada, 留学生統計(2026年3月).
出入国在留管理庁、在留外国人統計(2025年6月末).
各校ウェブサイト:Harrow International School Appi Japan(Fees and Financing、2026/27年);Rugby School Japan(Fees;300名到達の発表);Malvern College Tokyo(Tuition Fees);NLCS Kobe(Tuition Fees);UWC ISAK Japan(School Fees and Expenses 2025/2026);Gordonstoun Japan(gordonstoun.jp).
在日英国商業会議所(BCCJ), Entering the new era of British education in Japan.
The Japan Times, U.K. boarding school to welcome pupils in '27(2026年9月4日);News On Japan, British elite school chooses Wakayama for Japan campus(2026年8月);PR Newswire, Gordonstoun Japan 開校発表(2026年4月27日).
ELTエデュケーションについて
株式会社ELTエデュケーションは東京に本拠を置く教育アドバイザリー企業である。1984年ロンドン創業の ELT School of English の教育メソッドを継承し、アジアの家庭に対する英国・海外ボーディングスクールへの進学支援と、日本のインターナショナルスクール・ボーディングスクール向けの募集戦略、ブランディング、EALプログラムの設計・運営、提携支援を行う。あわせて、保護者向けの学校リサーチプラットフォーム Schoozy を運営している。
ELTエデュケーションとの協働
インターナショナルスクール向けコンサルティング:募集マーケティング、ポジショニング、入学プロセス最適化 — インターナショナルスクール・コンサルティング
EALプログラムの設計と運営受託 — EAL言語サポート
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引用と転載。 本レポートは、株式会社ELTエデュケーションを出典として明記し原文へのリンクを付すことを条件に、自由に引用・転載できる。
付録A:Japan International Boarding Tracker — 暫定版(2026年9月)
学校 | 都道府県 | 運営主体/ブランドパートナー | 開校 | カリキュラム | 学年 | 寄宿形態 | 生徒数(最新公表値) | 国籍数 | 年間学費 2026/27年(円) | 公表された拡張計画 | 確認日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
UWC ISAK Japan | 長野(軽井沢) | United World Colleges(独立財団) | 2014年、2017年からUWC加盟 | IBディプロマ、Grade 10はプレIB | Grade 10–12 | フルボーディングのみ | 200 | 70以上 | 6,690,000(2025/26年:授業料4,500,000、寄宿費1,770,000、施設費420,000)+IB Years Fee 230,000(Grade 11–12)。生徒の70%が奨学金受給 | — | 2026年9月8日 |
Harrow International School Appi Japan | 岩手(八幡平) | AISL Harrow | 2022年 | 英国式、IGCSE・Aレベル | Year 7–13 | フルボーディングのみ | 300超 | 29 | Y7–8 10,548,740、Y9–11 11,045,720、Y12–13 11,455,370(寄宿費込み)。出願料50,000、入学金1,000,000、保証金440,000/880,000(ビザ要) | — | 2026年9月8日 |
Rugby School Japan | 千葉(柏の葉) | Rugby School(英国) | 2023年 | 英国式、IGCSE・Aレベル | Year 7–13 | デイ/週寄宿/フル寄宿 | 300(3年目)、寄宿生55% | 30以上 | 授業料 Y7 4,500,000〜Y12–13 5,500,000。寄宿費 フル3,200,000/週2,900,000 | 2027年に500名、定員780名。ニセコ地域(京極)にエンリッチメントキャンパス | 2026年9月8日 |
Malvern College Tokyo | 東京(小平) | Malvern College(英国) | 2023年 | IB | 初等〜中等 | デイのみ | 非公表 | 23 | 3,756,700〜(初年度、最低学年) | 寄宿は未提供、確定した計画なし | 2026年9月8日 |
NLCS Kobe | 兵庫(神戸・六甲アイランド) | North London Collegiate School(英国) | 2025年 | 英国式/IBパスウェイ | 開校時 Grade 1–6 | デイ。シニア寄宿を2028年に予定(六甲山キャンパス) | 非公表 | — | Grade 1–3 2,800,000、Grade 4–6 2,900,000 | 2028年から寄宿を伴うシニアスクール | 2026年9月8日 |
Gordonstoun School Japan West | 和歌山(和歌山市) | Gordonstoun(英国)と OCC Educational Corporation(大阪) | 2027年9月予定 | 英国式 | 未発表 | 全寮制 | — | — | 報道ベースで約8,000,000〜10,000,000(学校未公表) | 約15haの敷地。2026年からサマープログラム | 2026年9月8日 |
暫定初版。対象:英語を教授言語として留学生に寄宿を提供する日本国内の学校、および寄宿計画を公表した学校。寄宿定員は大半の学校が公表していないため省略。法的地位(一条校/各種学校)は次版で追加する。
付録B:アジアにおける英国ブランド校のキャンパス(抜粋)
国・地域 | 学校 | 都市 | 開校 | 寄宿 |
|---|---|---|---|---|
中国本土 | Dulwich College Shanghai | 上海 | 2003年 | なし |
中国本土 | Dulwich College Beijing | 北京 | 2005年 | なし |
中国本土 | Harrow Beijing | 北京 | 2005年 | あり |
中国本土 | Wycombe Abbey School Changzhou | 常州 | 2014年 | あり |
中国本土 | Wellington College International Shanghai | 上海 | 2014年 | あり |
中国本土 | Harrow Shanghai | 上海 | 2016年 | あり |
香港 | Harrow International School Hong Kong | 屯門 | 2012年 | あり |
タイ | Harrow International School Bangkok | バンコク | 1998年 | あり |
タイ | Shrewsbury International School Bangkok | バンコク | 2003年 | なし |
タイ | Brighton College Bangkok | バンコク | 2016年 | なし |
タイ | Rugby School Thailand | チョンブリー | 2017年 | あり |
タイ | Wellington College International School Bangkok | バンコク | 2018年 | なし |
タイ | King's College International School Bangkok | バンコク | 2020年 | なし |
タイ | Dulwich College Bangkok | バンコク | 2026年 | 発表済み |
タイ | Wycombe Abbey International School Bangkok | バンコク | 2026年 | あり |
タイ | SPGS International School Bangkok | バンコク | 2026年 | なし |
タイ | Highgate(初等2026年、中等2027年) | バンコク | 2026–27年 | 計画中 |
マレーシア | Marlborough College Malaysia | イスカンダル・プテリ(ジョホール) | 2012年 | あり |
マレーシア | Epsom College in Malaysia | バンダル・エンステック(ネグリ・スンビラン) | 2014年 | あり |
シンガポール | Wellington College International Singapore | シンガポール | 計画中(2028年頃) | 未発表 |
日本 | Harrow International School Appi Japan | 八幡平(岩手) | 2022年 | あり |
日本 | Rugby School Japan | 柏(千葉) | 2023年 | あり |
日本 | Malvern College Tokyo | 小平(東京) | 2023年 | なし |
日本 | NLCS Kobe | 神戸 | 2025年 | 2028年予定 |
日本 | Gordonstoun School Japan West | 和歌山 | 2027年(予定) | あり |
寄宿市場に関連する英国ブランド校のキャンパスを抜粋。開校年は各校の公表による。網羅的ではない:ISC加盟校は2026年に134の海外キャンパスを運営している。
付録C:ISC Census 2022–2026 主要系列
系列 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|---|
参加校数 | — | — | 1,411 | 1,423 | 1,455 |
総生徒数 | — | — | 556,551 | 545,640 | 526,611 |
変化率(全参加校) | — | — | 約−0.1% | −2.0% | −3.5% |
変化率(同一校比較) | — | — | — | −2.4% | −3.8% |
寄宿生(調査日時点) | — | — | — | 63,035 | 57,836 |
非英国籍生徒(保護者海外居住) | — | 25,469 | 26,195 | 25,526 | 22,941 |
うち中国本土 | 4,882 | 4,706 | 5,824 | 6,258 | 5,576 |
うち香港 | 5,845 | 5,654 | 5,075 | 4,479 | 3,620 |
うち日本 | — | — | — | 約675 | 690 |
うちドイツ | — | — | — | — | 1,959 |
うちスペイン | — | — | — | — | 1,008 |
非英国籍生徒(保護者英国居住) | — | — | — | 36,224 | 34,273 |
うち中国本土 | — | — | — | — | 4,631 |
うち香港 | 1,538 | — | 2,602 | 2,747 | 2,367 |
非英国籍生徒全体 | — | — | — | 61,750 | 57,214 |
ISC加盟校が運営する海外キャンパス | — | 107 | — | 115 | 134 |
海外キャンパスの生徒数 | — | 71,500超 | — | 86,865 | 97,455 |
出典:ISC Census 2022–2026。香港「保護者英国居住」の2021年値は496。日本の2025年値は2026年に報告された2.2%増から逆算。ダッシュは本版で抽出していないセル。
付録D:用語集
ISC(Independent Schools Council): 英国のインディペンデントスクールの統括団体。毎年1月に実施する Census がセクターの一次データとなる。
Census Day: ISCが生徒数を集計する1月の基準日。
同一校比較(like-for-like): 当年と前年の両方の Census に参加した学校に限定した比較。
保護者が海外に居住する非英国籍生徒: 国際寄宿生に近似するISCのカテゴリー。
保護者が英国に居住する非英国籍生徒: 英国在住の外国籍生徒を対象とするISCのカテゴリー。BN(O)で移住した香港の家庭を含む。
BN(O)ビザ: 香港の British National (Overseas) 資格保持者とその扶養家族を対象に2021年1月に開かれた英国の移民ルート。
Child Student ビザ: インディペンデントスクールに在籍する4〜17歳の生徒向けの英国ビザ。
AEGIS: 英国の教育ガーディアンシップ事業者の認定団体。
フル/週/フレキシ寄宿: 週7日の在寮、月曜から金曜または土曜までの在寮、随時の在寮。
一条校: 日本の学校教育法第1条に基づき認可された学校。各種学校とは区別される。
更新履歴
v1.0 — 2026年9月 — 初版公開。
調査の方法
本レポートで用いた証拠の区分 - 検証済み公式統計:ISC Census 2022–2026、英国教育省の学校統計、英国内務省・GOV.UK のBN(O)に関する声明、香港教育局、中国教育部/CSCSE、米国 SEVIS および IIE、カナダ IRCC、ONS人口予測、Charity Commission および Companies House の提出書類。すべての数字は2026年9月に原典で確認した。 - 市場推計:Sunrise International/WIEC(2026年4月)、New Oriental(2026年)、ISC Research、Landwood Group、Avison Young。本文中で推計であることを明示している。 - 学校公表情報:付録Aに掲載した各校のウェブサイトと声明。2026年9月に確認。 - 学校の発言:出典と日付を付して引用した学校経営者の公開発言。本版には独自インタビューは含まれておらず、実名インタビューは次版で予定している。 - ELTエデュケーション自身の観察:日本の章に記述した問い合わせのパターン。定性的なものであり、統計を支えるには件数が少なすぎるため、意図的に件数を公表していない。 データが語らないこと - 日本の学校はいずれも国籍別の生徒内訳を公表していないため、表3は中国本土・香港出身の在籍者数を示すことができない。 - ISCの「保護者海外居住」「保護者英国居住」のカテゴリーは、国際寄宿需要の最良の代理指標であるが、寄宿の有無と完全には対応しない。 - 中国教育部の数字は全教育段階を対象とする年間フローであり、Sunrise International の数字は在籍ストックである。両者は直接比較できず、本レポートでは合算していない。 - ニュージーランドとアイルランドの国籍別K-12データ、およびスイスの寄宿校における中国系生徒の比率は検証できなかったため、記載していない。 - 香港とシンガポールの国際校の待機リストに関する記述は、公表データではなく報道と学校の声明に基づく。 更新方針:本レポートは各年の ISC Census(6月公表)の後に改訂する。版の間の重要な訂正は末尾の更新履歴に記録する。出典の一覧は本文に掲載している。
よくあるご質問
英国の寄宿校は2026年に留学生を失っているのか?
失っている。ISC Census 2026 によれば、保護者が海外に居住する非英国籍生徒は10.1%減の22,941名、同カテゴリーの新規入学者は17.6%減となった。寄宿生全体は8.2%減の57,836名。減少は中国本土(10.9%減)と香港(19.2%減)の生徒に集中しており、日本出身の生徒は2.2%増加した。
中国の家庭は英国の代わりに子どもをどこへ送っているのか?
その多くは海外へは送っていない。中国の海外留学者は2025年に570,600名と、2019年のピークを約20%下回り、中等教育年齢の需要は中国国内の国際校・英国ブランド校、香港の学校、そしてタイ・マレーシア・シンガポールの英国カリキュラム校によって満たされる割合が高まっている。日本は新興の選択肢であり、米国・カナダ・スイスはこの量を吸収していない。
なぜ英国の学校で香港出身の生徒が減っているのか?
一つには、家族が英国に移住したためである。BN(O)ビザルートにより、2026年2月までに230,000件超のビザが発給され、約170,000名が渡英した。その子どもたちはISCの統計上「保護者が英国に居住する生徒」として記録され、このカテゴリーの香港出身生徒は2021年の496名から2025年の2,747名に増加した。香港に残る家庭は、2022年から2025年に12%成長した香港自身の国際校セクターによって対応される割合が高まっている。
日本には国際ボーディングスクールが何校あるのか?
2026年9月時点で、英語を教授言語として留学生向けのフルボーディングを提供する学校は少数であり、UWC ISAK Japan、Harrow International School Appi Japan、Rugby School Japan などがそれにあたる。Gordonstoun Japan が2027年に開校を予定し、NLCS Kobe が2028年からシニア寄宿を計画している。暫定トラッカーは本レポートの付録Aを参照。
日本の英国系ボーディングスクールの学費はいくらか?
2026/27年では、Rugby School Japan が授業料¥450万〜550万に寄宿費¥290万〜320万、Harrow International School Appi Japan がフル寄宿込みの授業料で¥10,548,740(Year 7–8)〜¥11,455,370(Year 12–13)、UWC ISAK Japan が2025/26年の学費合計¥6,690,000で、生徒の70%が必要に基づく奨学金を受給している。これに対し英国の平均寄宿費はVAT前で£14,980/学期である(ISC Census 2026)。
日本は新しい国際ボーディングスクールにとって成立する市場か?
小さく、早期で、参入障壁が高く、希少性プレミアムのある市場である。2022–23年に英国ブランド校3校が開校し、なお定員充足の途上にある。2028年までにさらに2つの寄宿キャンパスが予定されている。成立するかどうかは、国内だけでなく域内からの寄宿生を集められるかにかかっている——本レポートの含意の章にある5条件を参照。
Japan International Boarding Tracker とは何か?
ELTエデュケーションが維持するデータセットで、英語を教授言語として留学生に寄宿を提供する日本国内の学校を、開校年、カリキュラム、寄宿形態、生徒数、学費、拡張計画とともに一覧化したもの。暫定初版を本レポートの付録Aに掲載しており、より完全な版を別途公開し、毎年更新する。